ブフィエについて
ブフィエは無垢の木や漆喰といった自然の素材で住まいづくりをしています。設計から施工まで、新築、リフォームとも行なっています。
ブフィエ宣言
(ブフィエの社会的役割)
●職人社会における役割
元来、大工や左官に代表される職人の仕事とは、技術や経験の蓄積により個人の能力が高められさらにその技能をお客様に提供できる喜びと誇りに満ちた仕事である。ところが現在は経済的、工業的な仕組みの中に組み入れられ個々の技能の発揮が許されず、ただ、労働力としての価値のみが求められている。
ブフィエは職人が技術や能力を十分に発揮できる場を継続的、安定的に提供しその技能の発展、蓄積を願うとともに安定的な経済環境を整え後継者の育成に力を尽くす。
これは、同時に日本の伝統文化の継承となるとともにお客様に提供できる最大のサービス基盤であると信じる。
●素材生産社会における役割
林業を代表とする建築素材は住宅建材として高い適合性を持っているにもかかわらず、社会環境や経済環境の変化により消費経路をたたれ産業として根本的な危機に瀕している。これらの産業は何十年という歴史の中で成り立っていること、自然環境と関わっていること、地域経済を支えていること、そして何よりそのもの自体が住宅素材として価値があることにより生産と消費というサイクルが安定的に回転することが重要であると考える。
ブフィエはそれらの素材が持つ価値を十分に認識し、普及につとめ継続的、安定的な消費の主体となるよう努力したい。これらの産業の維持がいずれ本来の豊かな社会の重要な要素になるであろう。
●設計、デザインにおける役割
住宅建築における設計、デザインは大変重要な要素である。日当たり、風通し、景色など敷地の条件、また、経済的な条件のなかで施主の希望する暮らしを実現するのはまさしく設計の仕事である。法律の知識、強度の考察、地域との調和、安定したデザイン、暮らしを見る目これら様々な視点により一軒の家が設計される。この複雑な仕事の中に住宅を設計する喜びがある。
しかし、これらのプロセスをきちんと踏んで建築される住まいは世の中のごく一部でしかない。建築家からの目で見ればそういうチャンスが与えられない。ほとんどは経済的要因、生産的要因、建築システムによる要因により本来の設計というプロセスが排除、または制限されているのが現状なのである。
ブフィエは設計者に対し本来の思考プロセスを要求するとともに優れた素材、優れた技術により設計の自由度、安心度を高めたい。また、本来あるべきプロセスが普通の仕事としてできるよう案件の増加、環境の整備を行いたい。
●施主(お客様)に対する役割
住宅の建築はその主体の大小、プロセス、工法において実に様々な形態で行われている。しかし、その全てにおいて共通することは、設計があり、素材があり、施工があることである。この3つの要素が十分に機能されることが施主にとってさらにはその建築に関わる全ての人々にとって満足できる住まいづくりの要件であると確信している。これまでに述べた3つの役割を十分に認識し実践し続けることが施主様に満足していただける住まいづくりへのブフィエの役割である。
我々の活動は全体から見ればほんの小さな規模である。しかし、住宅建築に関わるものが喜びと誇りに満ちさらに安定した経済環境のもとに活躍できる世界を少しずつ、確実に広げていきたいと考える。